ReRealize

”移動手段の発達により僕達は移動中に見るはずであった光景に無意識になってきている。線路の上、それも電車の高さからでしか見えない光景があるはずで、そこに何があるかしっかりと認識する為にこの作品群はある。”

 

と、当時の僕は書き記している。

 製作にあたり、東京から地元滋賀県までの道中を鈍行列車で3度往復した。その間ずっとカメラを覗き電車の窓にへばりついていた僕は異様だったと思う。

SSを1/2500くらいにして、車窓から過ぎ去っていく光景をなんとか停止させようと必死に撮りまくった。誰もが見過ごしている車窓からの光景も、いつまでも見ている人間がいてやらないとなんだかもったいないと感じたのだ。

 撮っている間は直感的にシャッターを切っていたのでそこに何があったか、自分が何を撮ったのかはっきりいって全然分からないでいたが、写真として残ったその光景を見て、改めてそこに何があったのか、僕は何を見過ごしたのか、何に惹かれたのかを再認識する事ができた。